AWAI(あわい)
会話から、思考の構造を読み解いて可視化するソフトウェア
AWAI は、AI や人との会話に埋もれた情報を自動で読み解き、意味のつながりから整理して可視化するソフトウェアです。何が話され、どこが要点で、何が置き去りになったのか ―― 流れて消えていく会話を、ひと目で見渡せるかたちにまとめます。情報を並べて見せるホームページのようなツールではなく、入力された会話をその場で読み解いて組み立て直す、いわば一つの「エンジン」。本資料では、その内容・規模・品質、そして簡単には真似できない理由をまとめます。
01AWAI とは何か
AI と1時間じっくり話したあと、自分がその間に何を考えていたかを正確に思い出せる人は、ほとんどいません。途中で出たアイデア、拾った話、流した話、本筋に戻るために無意識に切り捨てた枝 ―― 会話は時間に沿って一本の線で流れていくため、「全体としてどういう話だったのか」という構造は、後から振り返っても見えてきません。
AWAI は、この流れて消えていく内容を、意味のつながりから整理し直します。会話の中の一つひとつの考えを自動で取り出し、近い内容どうしは近くに、遠いものは遠くに ―― 時間の順番ではなく「意味の距離」で並べ直し、それぞれの要点もまとめる。こうして、読み返すだけでは見えなかった会話の全体像が、ひと目で見渡せるようになります。
この全体像は、立体的に見渡せるビューとして表示されます。3D の見た目が目を引きますが、それはあくまで直感的に掴むための「見せ方」 ―― 価値の中心は、会話が意味で整理され、要点までまとまっていることにあります。
とりわけ効くのが、本筋から外れたまま止まっている話を見つけられること。「これ、結局どうなったのか」という、切り捨てたまま忘れていた論点を再発見し、改めて意識的に判断できる ―― ここが AWAI の最も独自な価値です。
025つの機能 ―― 一つの土台と、その応用
AWAI は一つのサービスに見えますが、その中心には土台となるエンジンが一つあり、そこから性格の異なる機能が派生しています。普通は、このうちの一つを作るだけで一つの事業になる範囲です。
- 思考プロセス分析土台
- AI との会話を貼るだけで、その内容を意味のつながりから整理し、要点まで可視化する中核機能。忘れていた論点が見つかる、すべての応用の原型です。
- グループ分析実用の柱
- チームや組織のメンバー全員に同じテーマで AI と話してもらい、全員の意見の分布を1枚に整理してまとめます(詳細は 03)。
- AWAI Live実用の柱・開発中
- ミーティングをリアルタイムで構造化して「議論の見取り図」にし、言語が違っても母国語のまま議論できる新しいミーティングツール(詳細は 04)。
- 思考タイプ診断 / 相性診断入口
- AI と数分話すだけで、自分の思考の傾向や、2人の考え方の噛み合いを、キャラクターと軸で表現します。
03グループ分析 ―― 組織の「意見の地図」
実用の柱のひとつで、ビジネスの現場でもっとも分かりやすく価値が出る機能です。位置づけとしては、いわばアンケートの進化版。従来のアンケートが抱える3つの構造的な弱点を、いずれも解消します。
| 従来のアンケートの弱点 | AWAI のグループ分析 |
|---|---|
| 質問の作り方で、答えが誘導されてしまう | AI と自由に会話してもらうため、誘導が起きにくい |
| 自由記述を読んで集計するのが膨大な手間 | 一人ひとりの会話を自動で構造化・分類 |
| 集計する人の主観が結果に入り込む | 機械的にグループ分けするので客観的 |
単なる集計ツールではありません。「メンバーが何を、どう考えているか」を、誘導なし・集計いらず・主観なしで取り出す装置です。アンケートの数字では見えなかった「意見の分布や重なり」そのものを見せてくれます。
04AWAI Live ―― ミーティングを「見ながら」進める
※ 本機能は現在開発中で、AWAI の次の主力として準備を進めています。
ふつうの記録が話した順に言葉を書き起こすものであるのに対し、AWAI Live は話しているそばから、議論を話題ごとにまとめていきます。
| ふつうの会議・議事録 | AWAI Live |
|---|---|
| 議事録は会議の「後」にできる | 話しているそばからリアルタイムで組み上がる |
| 「言った言葉」を文字に起こすだけ | 議論の構造(誰が何にこだわり、論点がどう動いたか)を整理 |
| 後で読み返すもの | ミーティング中に、見ながら議論できる |
さらに翻訳技術(Gemini Live Translate)と組み合わせると、言語の違う相手と、それぞれが母国語のままシームレスに議論できるようになります。日本語で話す人と英語で話す人が、通訳をはさまず、同じ議論の見取り図を共有しながら話す ―― 言葉の壁を越えて、思考を共有しながら議論する場そのものを作ろうとしています。
05規模 ―― どれだけの中身があるか
AWAI は、おまけや無駄を除いた実質的な実装が約16万行あります。これは、長く使われている本格的なソフトウェアに匹敵する厚みです。それを1人で、約3ヶ月で形にしました。ふつうなら専門のチームが数年がかりで取り組むような規模を、設計と読み解きの精度に集中することで組み上げています。
| 規模 | 実装 約16万行 |
|---|---|
| 開発 | 1人・約3ヶ月 |
| 中身 | 土台のエンジン+4機能(実質5つの製品ぶん) |
| 品質 | 第三者(AI)点検で 10段階 8.5 |
| 言語 | 日本語・英語にまるごと両対応 |
この速度は近年の AI 開発支援によって可能になった面もあります。ただし AI が速くするのは「組み立て作業」だけ。AWAI の心臓部 ―― 会話をどう読み解き、意味で整理するかという設計と、実データで磨いた精度 ―― は、時間をかけて積み上げるしかない部分です。
06品質 ―― どれほど丁寧に作られているか
大きいだけで中身がスカスカ、ということもあります。それを確かめるため、AI(Claude)に第三者の視点でコードを点検してもらったところ、10段階で 8.5 という評価でした。技術にくわしくない方向けに、要点を3つだけ。
- お金の処理が堅牢 ―― 二重請求や取りこぼしが起きないよう細心に作られ、お客様のお金と情報を預けても安心できます。
- 自動チェックが手厚い ―― 「壊れていないか」を機械が自動で検査する仕組みが、本体とほぼ同じ分量だけ組み込まれています。
- ごまかしが少ない ―― 「とりあえず動けばいい」という場当たりの対応がごくわずかで、長く育てられる作りです。
見た目(UI)も、ダーク/ライトの両モードに完全対応し、すべての画面で一貫した作りに保たれています。さらに日本語・英語のどちらでも、メニューだけでなく AI が返す分析の中身までまるごと動くため、海外に出すための作り直しが要りません。
07なぜ、簡単には真似できないのか
「会話を表示するアプリ」までなら、真似はできます。しかし AWAI の本当の価値は、見た目ではなく、会話をどれだけ正確に読み解き、意味で整理できるかという精度にあります。
この精度は、実際のデータで何度も試し、少しずつ調整を重ねて作られたものです。そして、この調整の積み重ねだけは、後から時間を圧縮して追いつくことができません。どれだけ優秀なチームが本気で真似ても、出来上がるのは「それらしく動くもの」止まり ―― ここが、軽々しく追いつかれない理由です。
AI 時代に価値が残るのは、誰でも手に入る“外側”ではなく、一人ひとりの“内側=思考”。AWAI は、その内側を見えるかたちにする道具です。
AWAI について
AWAI(あわい)は、株式会社オフィス神谷が開発・運営する、思考プロセスの可視化ソフトウェアです。「あわい」は日本語の「間(あいだ)」の古い読みで、二つのものの間に存在する空間を意味します。思考と思考のあわいに構造を、人と人の思考のあわいに共通理解を見いだす ―― それが、このサービスの名前に込めた願いです。